老人性のうつ病があることをご存知でしょうか。
原因は老化によって身体疾患が出たり、環境の急激な変化で、例えば高血圧や心筋梗塞、糖尿病などの病気、財産を失ってしまった、配偶者など親しい人との死別、定年退職、1人暮らしとなった時などがあります。

老人性うつ病の原因と症状

環境の変化が一気に起きる老年期はストレスがたまりやすく、そのせいでふさぎこんでしまうのだと思い込んでしまいます。
そのため老人性のうつ病となってしまいます。

老人性のうつ病の症状としては最も多いのがもの忘れ、めまいやふらつき、頭重・肩こり・腰痛や便秘、不眠、倦怠感、食欲不振、脱力感、被害妄想、不安なあまり家の中を歩きまわるなどがあります。

高齢者のうつ病と主な治療法

治療方法としては十分な食事や休養、睡眠をとること、そして抗うつ薬を服用するという薬物療法となります。
症状が改善してきたとしても再発防止のためにある程度の期間は薬を飲み続け、その後少しずつ薬を減らしていくようにします。

老人性のうつ病と認知症は物忘れがあるという点では非常に似ていますが、見分け方があります。

うつ病は症状が急に出てきますが、認知症は長い期間をかけて徐々に症状がでてきます。
そしてうつ病の特徴として、自責の念が強く、なんでも過大にとらえてしまうというのが特徴です。

症状の出方に注目してみるのが見分けるためのコツでしょう。

家族との関わり方、本人への関わり方

うつだということがわかった時の家族としての接し方はそれまでと接し方を変えず、治療に協力をするという姿勢を見せることです。
そしてなぜそうなったのかということを追求しないこと、叱咤激励などは本人を追い込んでしまうため、話を聞いて共感することが良いです。

また、うつになると感情の起伏が激しく、いきなり強い非難を受けることがありますが、そういう時もムキにならずに冷静に接することが大事です。

たまに自殺をほのめかすような言葉を言う時がありますが、それを責めるような言葉を言ってはいけません。
死にたいという気持ちを抱えながら耐えてきたことをいたわり、病気のせいなのだと理解をするのがいいです。

もしそのような言葉をよく言うようになったら1人にはなるべくしないようにして、孤独を感じさせないようにすることが大事です。

うつは簡単に治るものではないので病気に関して学び、理解できる状態になったほうが良いです。
そして病院へ行く時はなるべく一緒に足を運び、医師と情報の共有します。
老人性のうつは特に思考力や記憶力が低下するので薬をちゃんと服用できるようにサポートするのがいいです。