睡眠中の尿漏れは、治療対象として定義したものを夜尿症と言います。
大人になってからの夜尿症にも、原因と対処方法があります。

大人の睡眠中の尿漏れの原因

大人が突発的に睡眠中に尿漏れする主な原因には、ストレスなどの心因性による場合、生活習慣や生活環境による場合、病気による場合があります。
心理的ストレスが強くなってしまうと自律神経の不調や睡眠障害から引き起こされます。

自律神経である交感神経や副交感神経は、膀胱を緊張させたり緩めたりする働きがあります。通常であれば、大人は自律神経の働きにより膀胱が緩み昼間に比べると1.5倍ほど尿を溜められるようになっています。

しかし、ストレスなどにより自律神経がうまく機能していない場合には、膀胱が緊張したままになってしまうため、多くの尿が溜められない状態になります。
また、寝る前の飲酒や寝ている間に身体を冷やす、寝る時間が一定でないため深い睡眠を得にくい場合には、尿漏れを起こしやすいです。

基本的な対処方法

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ほとんどの場合が、ストレスや疲労が原因で引き起こされます
大きなストレスは、ホルモン分泌に影響を与えます。大きなストレスを受けることで、不安や怒りの感情も司る視床下部に大きな影響が出てしまい、抗利尿ホルモンと呼ばれるホルモンの分泌が少なくなってしまい、結果として、尿がたくさん作られるようになります。

ストレスや疲労を解消することで自然に治ることも多いですが、自分で治せないようであれば、泌尿器科を受診することです。対処方法の基本は、生活習慣の見直しです。
時間的なもの以外は、昼間の尿漏れと共通の治療になることが多いです。

日常生活で心がけること

まずは、眠りにつく2時間から3時間前ごろから水分を極力抑えるようにします。
できれば利尿作用のあるカフェイン入りの飲料をこの時間帯に飲むことは控えます。どうしてもカフェフィン入りの飲料を飲みたい場合にいは、午前中に飲むようにします。

また、お酒もやめた方が夜尿症の原因をひとつ減らすことにつながります。個人差はありますが、昼間に水分を摂りすぎた場合、夜まで持ち越してしまうことがあります。そのため、1日の水分摂取量をメモして自分の1日の水分摂取量を把握することも大切なことです。

寝る前にトイレをすませておくことも大切なことです。
基本的なことから心がけることになりますが、どうしても心配な場合には、大人用の下着パッドなどを使ってみることも一つの方法です。