夜間多尿症は、排尿に関わる症状のうちもっとも頻度の多いもので、夜中に1回以上排尿のために起きる症状を有し、加齢とともに頻度が高くなります。
1回の排尿量は正常で、糖尿病などの内分泌疾患や水分の摂りすぎなどが原因として考えられ、高血圧やうっ血性心不全や、腎機能障害などの全身性疾患、睡眠時無呼吸症候群なども原因となることがあります。
夜間多尿症の原因
夜間多尿症の原因は、病気による膀胱のコントロールが効かなくなることで起こったり、膀胱容量の減少など、さまざまです。
そのため、適切な対処をするためには、原因を明らかにする必要があります。
自分でできるチェック方法は、朝起きてから翌日の朝まで、排尿した時刻と量を測定して、日記のように記録し、1回の排尿量と排尿回数を知ることができ、原因を知ることができます。
夜間多尿症の対処法
心疾患や高血圧、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群などが原因の場合には、原因となる疾患の治療が必要です。
また、水分の摂りすぎによって頻尿になっている場合には、水分を控えることが必要です。
また、過活動膀胱の場合には、膀胱の勝手な収縮を抑える薬を服用することで、症状が改善します。
ただ、自分では原因がはっきりとしない場合には、泌尿器科を受診して、原因を調べることが大事です。
夜間多尿症の問題
夜中に何度もトイレに行く夜間多尿症は、中高年の病気や、特に問題がない病気だと思っている人も多いかもしれませんが、最近は、若い人や女性の間にも増えてきています。
頻尿は、日中2時間が目安となり、1日8回以上、夜中2回以上トイレに行くようなら頻尿となります。
夜間多尿症と同様に、年齢的なものや病気が原因音場合がありますから、急に症状が現れたら一度泌尿器科を受診した方がよいでしょう。
多くの場合、適切な治療を受ければ、改善する可能性はありますから、一人で悩まずに医師の診断をうけることをおすすめします。
尿は、腎臓でつくられていますが、腎臓に入ってきた血液を濾過して、体に不要な老廃物を水と一緒に排出して尿となります。
何らかの原因によって、体に異常が起こると、尿の色やにおい、量が変化したり、さまざまな支障が起こることがあります。
糖尿病や副甲状腺機能亢進症、低カリウム血症などが原因の多尿は、口の渇きや吐き気、嘔吐、食欲不振などが起こり、慢性糸球体腎炎が原因の場合には、むくみが現れる場合があります。
健康な成人の場合、1日の尿量は、0.8~1.5リットルといわれていますが、この尿の量が多すぎたり少なすぎると、何らかの病気が疑われます。