寝つきこそいいものの、毎日のように夜中に何度も目を覚ましてしまうという人がいます。
こうした夜中に何度も目を覚ましてしまうことを中途覚醒と言います。
中途覚醒という言葉を知らないまでもなぜか何度も起きてしまうという人は高齢者を中心に多くなり、自然なこととも思われている面がありますが、立派な睡眠障害です。

中途覚醒の原因は何か、私たちはどのように対処すればいいのか、その対処法を知っておくことが大切です。

眠りの浅い時に起きやすい

中途覚醒が起こるタイミングは眠りの浅い時がほとんどです。

人間はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返し、脳まで休息させたり、脳だけ動かして体は休息させたりといったことをしていくことになります。
脳が起きている段階が眠りの浅い時であり、ここに目覚めることがほとんどとなっています。

だいたい90分周期となっていることから眠りについて3時間後、4時間半後がタイミングとして多く、11時に寝たとすれば、夜中の2時、3時半という時間になってしまいます。
そこから寝たとしても深い眠りにはなりにくく、疲れが体に残りやすい状態となってしまいます。

中途覚醒を起こす原因は何か

よい睡眠の敵となるのがストレスであるのはよく言われますが、中途覚醒の場合もストレスがネックとなります。
ストレスは神経を興奮状態にさせてしまい、なかなか落ち着いてくれません。
そのために、興奮しやすい状態になりがちでそれが中途覚醒につながってしまいます。

また、トイレに何度も立つ、いわゆる頻尿も中途覚醒の要因となっています。
特に中高年になるとこうした頻尿で悩む人も多く、夜中にトイレに立つことが日常となっている場合があります。
この場合は頻尿の治療をすることで解決することがほとんどです。

そして、睡眠時無呼吸症候群も原因となります。
質のいい睡眠ができないため、昼間も眠くなることが指摘されていますが、こうした場合も夜中に目覚めやすくなります。

原因となるものを除去することが現実的

医師に診てもらい、睡眠薬で眠れるようにすることも大事ですが、それでも原因がそのままの状態では意味がありません。

頻尿であればそれを治すこと、睡眠時無呼吸症候群であれば専門の医師に診てもらって治療する、生活習慣を改善するといったことが現実的な対処法となります。
そして、何度も目覚めることに苦しんでもそれがストレスになってしまうため、なるべく気にしないことも大事です。