就寝が0時近くにも関わらず、午前4時前という早朝覚醒が続く場合、うつが原因の可能性があります。頻尿気味であれば、尿意で覚醒ということもありますが、そうでない場合、4時間足らずで覚醒してしまうのは、正常とは言えません。

日中、昼寝などしておらず、普通に働いて生活している場合は、早朝覚醒を加齢のせいばかりと思わず、別の原因を疑ってみるべきです。
中高年女性の場合、更年期障害によるうつ症状を疑ってみるべきです。

更年期とうつの関係

一口に更年期障害と言っても、その症状の出方には個人差があり、うつに関しては、更年期障害によるものなのか、別の要因によるものか、専門医でも判断が難しい場合があるそうです。

早朝覚醒が続き、何か心配事を思い出しながら目覚め、横たわりながらも、その心配事について、脳がフル回転で考え始めているようなとき、表現しようのないほどのつらい気持ちでいっぱいになってしまうはずです。不安に苛まれ、二度寝するなど到底無理です。

一般に、更年期障害の症状が出始める年齢の頃、多くの女性が、体調面ばかりでなく親の介護など、日常生活面での負担が増してしまいがちとなります。日常から感じる不安が、更年期によるホルモン減少による体調変化と相まって、うつ症状を引き起こしてしまうのです。

男性にも起こるうつについて

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近年、この更年期うつは、女性ばかりでなく、男性にも起こるらしいことが明らかになって来ました。女性の場合はエストロゲンというホルモン、男性の場合はテストステロンというホルモンが減少し、悪いことに、どちらも前向きなやる気や快楽感情に作用するため、更年期うつの引き金になってしまうのです。

早朝覚醒の原因が、どうやら更年期によるホルモン減少にあるらしいと感じる場合は、更年期外来を受診し、ホルモン補充療法を選択するのが早道と申せましょう。
ただ、女性の場合、乳がんリスクが高まるという説がありますので、自分の体質的に懸念を感じる場合は、まず、漢方薬やサプリメントを試してみるのも一つの手です。

漢方で改善してみる

漢方系では、高麗人参の成分が、かなりの効果を上げているようです
他の生薬との組み合わせなどで、さまざまな市販薬や健康食品が出ており、自分に合いそうなものを選ぶと良いでしょう。

手軽さで選ぶのであれば、チェストツリーというサプリメントが、最近注目されています。
更年期由来の不安感を和らげる作用があるようで、セント・ジョーンズ・ワートなどと組み合わせれば、気分向上の助けになります。

快眠系の複合サプリも何種類か発売されていますので、自分の体調に合うものを見極めて、いくつか試してから本格導入するのがお勧めです。