若い頃にはあまり気にしていなかった血圧も、中高年になると高血圧で悩みのひとつになったりします。
自分の血圧を把握して、食事に気をつけることで病気を引き起こさないように予防することが可能です。
正しい血圧を把握すること
血圧とは、心臓から血液が送り出される際に血管壁にかかる圧力のことです。
これが高い状態が長期にわたると、血管がもろくなり、動脈硬化や狭心症、心筋梗塞、脳卒中など、死に繋がる病気を引き起こすこともあります。
自身の正しい血圧を把握するには、同じ時間帯に同じ状態で計測する必要があります。
また、自宅で計測するべきとされていますが、これは、病院で計測した場合のみ普段よりも高くなる「白衣性恐怖症」というものがあるからです。
毎日の食べ物に気を遣う
血圧を正常な範囲には保つには、規則正しい食生活、適度な運動が必要です。
肥満の場合には、それから血圧が高くなるリスクが普通の人と比較して1、5倍以上とすら言われています。
同時に、塩分を過剰に摂取すると、体内のミネラルバランスが崩れ、血液量の増加に繋がり、心拍数が上がると考えられています。
予防のためには塩分を控え、ナトリウムの尿中への排泄を促すカリウムを摂取することが大切です。
血圧を下げる働きのある食べ物としては、野菜や果物が挙げられます。
食物繊維やカリウムがたくさん含まれているため、血圧を下げる効果が期待できます。
他にも、 イワシなどの青背魚を積極的に食べることを心掛けましょう。
青背魚にはDHAやIPAが含まれます。
これらは、n-3系の多価不飽和脂肪酸で、血中の中性脂肪やコレステロールを下げ、血栓を溶かし、血液の流れを良くする効果があるとされます。
また、血圧を正常に保つ働きのあるタウリンが豊富なイカやタコも摂取したい食べ物です。
前述したカリウムは、牛乳と組み合わせると血液を下げるのにさらに効果が期待できます。
日本人のナトリウム摂取量
ナトリウムの摂取を控えることをすすめてきましたが、適正量をご存知でしょうか。
WHOは、一日当たり5グラム未満を勧告しています。
また、日本人の食事摂取基準では、男性は8グラム、女性は7グラムとしています。
しかし、現在日本人の成人の一日のナトリウム摂取量は、平均で男性は11.4グラム、女性は9.4グラムでありかなり多いことがわかります。
このように過剰摂取が問題であるナトリウムですが、食塩としてそのまま摂取するほかに、味噌や醤油といった調味料にも多く含まれています。
積極的に食べることを意識したい食べ物がある反面、揚げ物には醤油やソースをかけないように心掛け、ラーメンやうどんの汁は飲まないようにするなど、避けた方が良い食べ物があることも覚えておきましょう。