40代からの女性は尿漏れに悩む人が少なくありません。原因は、いろいろありますが、出産により骨盤底筋が緩んだことも原因の一つです。
原因と対策を知ることで改善できる可能性があります。
40代からの女性に尿漏れが多い原因
尿漏れの原因の大半は、切迫性失禁と腹圧性失禁です。腹圧性は、普段は尿が漏れることはありませんが、くしゃみや咳、笑ったりとお腹に圧力がかかる時だけに発生します。
出産がきっかけで症状があらわれることが多いのは、このタイプです。
膀胱を支えている膜や筋肉が緩くなったり衰えてしまったことが原因です。出産を経験している人、特に2回以上出産を経験している女性ほど発症しやすいとされています。
切迫性の場合は、膀胱に尿を溜めるスペースがあっても我慢できずに漏らしてしまいます。
切迫性は膀胱炎や膀胱結石などの膀胱の病気や中枢神経系の病気などが原因になることが多いです。また、切迫性の場合は、自律神経が関係していると言われています。
骨盤底筋を鍛える対策方法
40代の女性に多い腹圧性失禁による尿漏れの場合、重度であれば手術や薬物療法などが必要になりますが、軽度であれば骨盤底筋を鍛えることで治療にも対策にもつながります。
骨盤底筋を鍛えるためには、座った姿勢で足を肩幅に開きます。この時、背筋は伸ばし、腹圧がかからないように肛門と膣に力を入れたり抜いたりします。力を入れた状態で5秒経ったら、力を抜きます。20秒から30秒程度リラックスしてから、再び肛門と膣に力をいれます。
この動作を10回前後繰り返します。
座った状態以外にもあおむけや四つん這いの状態などでもできるため、自分がやりやすい方法で行います。骨盤底筋を鍛えるためには、毎日続けることが最も重要なポイントになります。
日常生活でできる対策方法
毎日の生活の中でも尿漏れを起こしにくくするために、適度な水分補給や便秘などに気を付ける必要があります。尿漏れが不安だからと言って水分補給を控えているとかえって尿が濃くなってしまい、膀胱を刺激することになります。
膀胱が刺激されると尿意を感じたり、便秘になるだけでなく、血液濃度が高くなり脳卒中などを起こすリスクが高まります。また、高齢者になるほど便秘になってしまうと膀胱や尿道が圧迫されることになるため、尿漏れを起こしやすくなります。
尿漏れが心配で閉じこもったままでは、骨盤底筋がますます衰えることになるため、対策用の下着などを着け、積極的に外出することも大切です。