年齢を重ねた男性は、頻尿になるケースが増えてきます。
さっき排尿したのに、一時間も経っていないにも関わらずトイレに行かなければならない、漏れそうになってしまう、こういった頻尿現象が現れる方がおられます。
頻繁にトイレに行かなければならないのは、結構辛いものがあります。
頻尿の原因には大きく2つ、前立腺の肥大とガンがあります。
しかも、両者が同時に発生することもありますので、全く無関係ではないです。
前立腺肥大の早期治療
頻尿の原因疾患のひとつに前立腺肥大があります。
肥大により膀胱や神経が圧迫され、あまり尿が溜まっていない状態にも関わらず排尿感が激しく出ます。
ガイドラインでは、「前立腺の良性過形成による下部尿路機能障害を呈する疾患で、通常は肥大と下部尿路閉塞を示唆する下部尿路症状を伴う」とされています。
肥大症は進行性の疾患のひとつで、治療しないでいると治りません。
放置すると前立腺は徐々に大きくなり、それに伴い頻尿などの症状が悪化します。
治療が遅いと症状が更に悪化し合併症を発症します。
癌も発生しているケースもありますから、症状を改善してより適度な排尿に戻るためには、早期の泌尿器科受診が大切です。
前立腺ガンの早期発見
もう一つの原因にガンがあります。
頻尿がある方に肥大以外にもガンが原因のケースがあります。
前立腺ガン検査のガイドラインでは、PSA検査(血液中の前立腺が作り出す特異タンパク質の量)と直腸診断について記されています。
PSAの数値が基準値が有り(平均値は血液1ミリリットルあたり4ナノグラム以下)、基準値内であれば高めでも経過観察で良い場合もあります。
4ナノグラムを超えた方でも3/4の人がガンではありません。
しかし、1/4がガンに罹患していますから、定期的な検査が必要となります。
この場合のガンの進行は他のガンと比べて遅いのですが、やはり早期発見が治癒率の向上に繋がります。
日本人は黒人や白人と比較すると罹患率はやや低いのですが、年々罹患率はわずかの上昇を示しております。
他に、遺伝的な可能性も指摘されております。
定期的検診が必要
このように排尿の回数が多くなった場合、大丈夫と安易に考えないように、また放置するのは重篤な病気やガンに繋がる恐れもあり、とても危険ですから定期的な検診を心がけ、もし症状が出たら病院で検査を治療を受ける事が大切です。
50歳を超えると、こうした症状が出る方が増えてきて関連する疾患も増えてきますから、排尿の回数や尿の出方などは、日頃から注意しておきましょう。